大学院

本学の研修理念のひとつに、医療の研修とともに、医学の研修があります。基礎研究者のたゆまぬ努力から生み出される基礎生命科学の進歩は、いつの時代も人類に貢献してきました。時代の最先端をいく分子レベル、細胞レベルの基礎研究と、人体に還元される医療との間には、大きなへだたりが横たわっています。そのへだたりを埋めて、基礎研究を臨床へフィードバックしていく役割を担うのが、医学研究者たる医師の使命のひとつです。
しかしながら皮肉なことに、医療技術の進歩は医療の純粋なワーク量を増加させます。臨床と両立させて研究時間を作り出すことは年々難しくなってきています。また、臨床がそうであるように、研究技術もまた一朝一夕に身に付くものではありません。そのジレンマは卒後研修の制度変更によって、レジデント研修の期間が短縮されてしまった産婦人科においては特に強く出ることが予想されます。研究面での研修をサポートする意味でもアドバンスト・プログラムを設けていますが、臨床を一休みして腰を据えて研究をするプログラムとして大学院があります。

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