ようこそ慶應義塾大学医学部産婦人科学教室のホームページにおいでくださいました。産婦人科学教室は、患者さんへの高度な医療サービスの提供を行い、すぐれた産婦人科医の育成プログラムが提供され、優秀なスタッフによる先進的な研究が日夜たゆまず行われている、歴史と伝統がある素晴らしい教室です。産科では大きく分けて周産期医学と生殖・内分泌医学の2つの分野で世界をリードしてきています。
周産期医療では、昨年、1号棟5階に新しく母体胎児集中治療室(MFICU)が作られ、LDRを完備すると共に、小児科、小児外科、麻酔科、放射線科、内科との密接な協力の下に、胎児の病気が出生前診断され、胎児治療や新生児治療が必要なご家族の方や、妊娠高血圧症候群など母体合併症を併発されたハイリスク妊娠のお母様を管理する体制を整えています。また、妊娠・出産時に起こる突発的な出来事に対応出来るような安心、安全な体制を整える一方、無痛分娩、和痛分娩やLDRの設置など、出産されるご家族のアメニティーにも考慮した医療を提供しています。今後は、特に"Fetus as a Patient"としての胎児医療を積極的に進めてゆきたいと思っています。
生殖・内分泌医療では、綿々と続く慶應義塾大学医学部産婦人科の生殖医療の伝統を維持しながら最新鋭の研究成果を基づいた、新しい治療を試み、今までお子様を育むことを諦めてきたご夫婦にも望ましい結果が得られるように日夜努力致しております。大学病院において経験に裏打ちされた最先端の生殖医療を行っている産婦人科は少なく、とにかく、諦めないで我々に御相談下さい。
当教室の研修医・専修医プログラムは、大学病院での研修と関東各地で中核病院として活躍している関連病院での研修を組み合わせたものです。産婦人科医としての基礎から最先端の臨床・基礎研究まで、婦人科腫瘍から生殖・内分泌、周産期まで幅広く身につけることが出来る素晴らしいプログラムであり、日本全国から毎年10人以上の研修医がこのプログラムに参加してくれています。もし、産婦人科の医師となることを少しでもお考えの若手の医師がいらっしゃったら是非、研修担当者に御連絡下さい。
慶應義塾大学医学部は、大正6年(1917年)に初代医学部長の北里柴三郎先生が創立の理念として述べられた「基礎医学と臨床医学の連繋を緊密にし、学内は融合して一家族の如く、全員挙がって斯学の研鑽に努力する」を受け継いで参りました。産科においてもこの言葉を大切にして、常に最先端の医学の進歩に寄与しつつ、患者さんの立場に寄り添った医療を提供してゆきたいと思っています。
平成26年6月
慶應義塾大学医学部 産婦人科学教室
教授 田中 守
(慶應義塾大学病院 産科 診療部長)