吉村拓馬君(93期)が第146回関東連合産科婦人科学会学術集会にて優秀演題賞を受賞
2023年11月26日に静岡県浜松市アクトシティ浜松で開催された第146回関東連合産科婦人科学会学術集会において、教室の吉村拓馬君(93期)が優秀演題賞を受賞した。同君の演題は「術中迅速病理診断で類内膜癌G1/2, 筋層浸潤1/2未満の子宮体癌に対して骨盤リンパ節郭清は必要か?」である。
子宮体癌手術において術後再発低リスク群が推定される症例では、骨盤リンパ節郭清の省略が提案されるが、明確な基準は確立されていない。同発表では当院における過去10年間におよぶ199例の子宮体癌症例をレビューし、術中迅速診断における筋層浸潤が3mmを超える症例では、3mm以下の症例と比べて骨盤リンパ節転移率が有意に高いことを示した。骨盤リンパ節郭清の省略が可能な子宮体癌症例を効果的に選択することで、患者負担の軽減、手術時間の短縮に貢献できる可能性があり、日常診療に活かせる結果を高く評価されての受賞となった。
同君は大学院生として日々基礎研究と多忙な臨床業務を共に両立しながら、過去10年間の治療例についてレビューし、子宮体癌の新たな治療指針を提案する結果を示した。今回の経験を糧に、今後も研鑽を積み、さらなる飛躍を期待したい。