永井晋平君(92期)が「新規卵巣癌マウスモデルを用いた高異型度漿液性卵巣癌に対する新規治療標的の同定」という演題で発表し、井上賞を受賞
永井晋平君(92期)は、2025年11月28日から29日にメルキュール佐賀唐津リゾートにて開催された第24回日本婦人科がん分子標的研究会において、「新規卵巣癌マウスモデルを用いた高異型度漿液性卵巣癌に対する新規治療標的の同定」という演題で発表し、井上賞を受賞した。本研究会は、婦人科悪性腫瘍の分子病態解明と新規治療法開発をテーマに、全国から基礎研究に志の高い婦人科医や研究者が参加する学術集会であり、本賞はその中でも優れた研究成果に対して授与されるものである。
高異型度漿液性卵巣癌は婦人科がんの中でも依然として予後不良であり、特にBRCA1/2遺伝子の変異を有さない場合には、既存の治療薬に対する効果が限定的で、臨床上の大きな課題となっている。永井君は、ヒトの卵巣がんでみられる遺伝子異常を再現した新規マウスモデルを開発し、解析の結果、オートファジー抑制とp62蓄積を介した治療抵抗性機序を解明し、さらにmTOR阻害剤がこの抵抗性のシグナルを抑制することで、治療感受性が改善することを示した。卵巣がんの治療抵抗性を打破する新たな治療法の開発につながる研究成果であったことが高く評価された。
永井君は大学院卒業後も臨床と研究を両立させながら精力的に取り組んでいる。今後は海外留学を予定しており、さらなる国際的な飛躍を期待する。
